📖 退職金の税金はどう計算される?【徹底解説】
退職金は、長年の功労への報償や老後の生活保障という性質を持つため、毎月の給与に比べて税制上非常に大きな優遇措置が設けられています。
1. 最大のウリ!「退職所得控除」
退職金には、税金が一切かからない「非課税枠」として「退職所得控除」というものが存在します。これは勤続年数によって大きく変わります。
- 勤続20年以下
40万円 × 勤続年数(※最低80万円保障) - 勤続20年超
800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)
重要ルール: 勤続年数の1年未満の「端数」はすべて切り上げられます。(例:10年1ヶ月勤務なら「11年」として計算)
2. さらに優遇!「1/2課税」の仕組み
退職金から上記の「退職所得控除」を引いて、まだお金があまっていた場合、その残金すべてに税金がかかるわけではありません。なんと、残った金額を「さらに半分(1/2)」にした金額に対してのみ税率が乗算されます。これを「退職所得金額」と呼びます。
※ただし、役員等として勤続5年以下の場合は、この「1/2課税」の優遇措置が適用されません(全額が課税対象となります)。
3. 所得税と住民税の計算
算出された「退職所得金額」に対して、所得税と住民税がかかります。
- 所得税: 所得税の累進税率表(5%〜45%)を当てはめ、そこから控除額を引きます。さらにこれに対して復興特別所得税(2.1%)が上乗せされます。
- 住民税: 退職所得金額に対して、原則として「一律10%」(道府県民税4%+市町村民税6%)がかかります。
⚠️ 忘れず提出!「退職所得の受給に関する申告書」
これらの一連の優遇(退職所得控除や1/2課税)を受けるためには、退職する会社に対して「退職所得の受給に関する申告書」を必ず提出する必要があります。最近の会社では退職手続きの書類一式に混ざっていることが多いです。
万が一これを提出し忘れると、退職金の総額に対して一律「20.42%」の所得税が源泉徴収(引かれる)されてしまい、大損をしてしまいます(後日、確定申告をすれば取り戻すことは可能です)。